この時代に生きて

 

 

 

 

 

 

3月11日(木)

おはようございます。

sistermoon  いのうえひとみ です。

 

今日で東日本大震災から10年です。

あの日のこと。

あれからのこと。

少し振り返って見たいと思います。

 

私が初めて仕事をしたのは、

80年代後半。

ソフトウエアを作る部門でした。

数ある部門の中でも、

配属されたのが原子力でした。

生まれて初めて作って採用されたソフトは、

福島第1原発4号機の中継ソフト。

フィルムバッチの線量を測る値を示すものでした。

 

研修で、原発のことを学びました。

ソフト面でもハード面でも

多くのスタッフが熱い思いを持って、

働いていました。

福島ではないですが、

原発へ出張も行きました。

 

10年前。

複雑な気持ちになりました。

いいと思っていたことが、

急に悪になってしまう。

信じていたことが、一瞬で崩れてしまう。

(謝ってよ、といわれたこともありました)

自分の中で答えが出るのに、

何年もかかりました。

 

この10年。

身近な人の死。

会社の危機。

大切な人との別れ。

好きなものの崩壊。

 

価値観が反転する。

このような体験を沢山してきました。

 

あちこち、ぶつかりながら、

削ぎ落としながら、

見えてきたことがありました。

 

この世の中には、

無責任に、利益だけを重視して、

最初から終わりが見えていないのに、

進めていることって、

沢山あると分かりました。

 

現場の熱意と、

お金のことだけを考え(必要なことですが)

自分の体裁や地位を守ることだけを考え、

遠くから、見ているだけの人たちとは、

いつまで経っても平行線。

 

あぁ。

こんな世界からは、抜け出さないと。

と思いました。

 

もちろん、この都市型生活の

恩恵も受けています。

でも、自分の責任は自分で取る。

言動と行動を一致させる。

そうやって、

少しずつ、少しずつ、

何かに支配されるのではなく、

個として生きていこうと思っています。

 

今は、コロナ禍で、

いっそう個として生きることが、

大切になっていると思います。

 

10年前、3月10日に映画を見ました。

クリント・イーストウッド監督の

「ヒア・アフター」です。

大きな津波を体験する映画で、

価値観が変わってしまう主人公が描かれていました。

次の日の惨劇は、

映画の続きを見ているかのようでした。

この映画は、すぐに打ち切りになりました。

本当に、描き方がリアルだったのです。

孤独になっていく主人公の心の変化も、絶妙でした。

今なら、多くの人がわかることだと思います。

 

自分で責任を持って、使命を感じて、

行うことは、悲しくても後悔しないと思うのです。

でも、誰かに、何かに、

これはいいんだよ、正しいんだよ・・。

と、見返りをチラつかせながら、

甘い言葉で囁かれていては、

自分の目で物事の全貌が見えたときに、

苦しくなるだけなのです。

 

だったら、最初から、

クリアな自分の目で、見ていこう。

そう思っています。

 

そして、今日だけでなく、

福島に溜まっていく、

黒いビニール袋。いっぱいになるタンク。

それらの行方が、

うやむやにならないように、

しっかり見届けなくては、と思っています。

 

意味のないことは起こりません。

この悲劇も、宇宙の目から見たら、

必要なことだったのかもしれません。

 

それでも、多くの人が、

健やかに、穏やかに生きる日々が

続くように

祈るしかありません。

 

この時代を生きようと思ったわたし。

褒めてあげたいです。

 

生きることができる人は、

楽しんでいきましょう。

 

今日も穏やかに、しあわせモードで。

 

 

 

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